2002年もてぎオープン7時間耐久ロードレース

「もて耐」

#171「まだオジサンとは呼ばせない!」

参戦記 Vol.1

今年も、やって参りました!真夏の祭典、もてぎ7時間耐久ロードレース。通称「もて耐!」

今年も、WITH MEプロフェッショナルレーシングからは、2チームがエントリー!
ひとつは、ハニービーと組んで丸山浩が走る、7耐優勝狙いの、#160「ハニービー・ウィズミー」。もう一つは、あくまで楽しく、エンジョイ2耐を実は優勝?(完走!)狙いの、#171「まだオジサンとは呼ばせない!」。この2チームで、もてぎを激走して参りました。

ココでは、誰でもやる気さえあれば、参加できるということを、身をもって証明してくれた、2軍チームの参戦記を記していきましょう!


#171 「まだオジサンとは呼ばせない!」
第1ライダー 三樹 康秀 (初レース、今年7月にライセンス取得)
第2ライダー 佐藤 彰則 (WITH MEみちのく所属)
第3ライダー 栗原 信二 (WITH ME東京所属、初レース)
マシン CBR929RR:FAL.CON号耐久仕様
タイヤ ブリヂストン:BT001

《予選》

先ずは、金曜日の予選。ココでの鉄則は、やはり第一に転ばないこと!第2に転ばないこと!第3にタイムを出しすぎないこと!?

目指すは、2耐の第2グループ、コレまでの周りのタイムを見る限り、7耐の通過ラインは、5秒切らないと、というところ。3耐は、10秒位まで。2耐の第1グループは15秒ということで、目安を20秒と言うところに付け、予選をやりきる作戦である。


予選は練習用カウルで!もしもの為に……
(この時は、まだあんな事になろうとは……)

先ずは、第1ライダーの三樹さん、ライセンスもこのレースのために取り、もちろんレースも初めて。そんな中で、一番手として飛び出していく!しかし、全くこわばった様子もなく順調に周回を重ねていく。全く無理をしなかった(というか、闘志が沸いてこなかった?)とのこと。ダウンヒルでも、いい天気ダーなんて思えるほどの余裕ぶりで、2分30秒845(ベストから約6秒落ち)。

この三樹さん、実は初めてサーキットを走ったのが、今年の5月に那須サーキットでCB400SFを走らせたのが最初。今まで、ビックバイクなんか乗ったことがない、というか大型の免許がないし、バイクに跨るのもいつ以来?という感じだったのである。


丸山先生に、教わる三樹さん!

那須サーキットでは、とりあえずサーキットを走ってもらうということで、CB400SFのレーサーを持ち出し、おそるおそるのライディングであった。(バンクって何?っていう感じ。)

そして、もてぎに乗り込み初の大型バイク(CBR900RRのアップハンマシン)タイム的には、3分以上、まだまだストレートでもアクセルを全開に出来ないという感じで、走行会で後ろから何番目というレベルからのスタートである。もて耐まで、既に3カ月切ってのことである。ここからは、ひたすら練習あるのみ!
この時期は、毎月開催される「丸山浩のサンデーレースやろうぜ!」にレギュラー参加。講師陣に先導そして、的確なアドバイスを受け、徐々にタイムアップ!まだまだ、バイクを寝かすことは出来ないようで、タイム的には2分36秒止まり。3コーナーで、突っ込みすぎてグラベルに突入・立ちゴケを数回である。ココがひとつの壁でしたと語る、三樹さん。200Kmの速度の恐怖心と、バイクを寝かし転倒の恐怖心!コレを克服するのは大変です。

徐々に速度にも慣れ、バイクを寝かしていくことを覚えた、三樹さんはついに壁を越え、一気に30秒まで到達!しかし、バイクを寝かすことを覚えたことで、何度かスリップダウンも経験。このいきなりのタイムアップには、丸山浩もなかなかセンスがいいと……(転倒には気を付けて!)しかし、ココでも30秒が壁に、なかなか30秒をきれずに何度か転倒を繰り返してしまいました。(メカニックの野村も大忙し!)


無事に帰ってくることを祈る、後ろ姿の野村メカ。

ついに8月に突入し、レースウィークももう間近。最後の練習走行で、ついに30秒の壁を破る。簡単なこと、今まで突っ込み過ぎていたということで、ブレーキングを早め、立ち上がり重視に。(的確な丸山浩のアドバイスである。)30秒を切り、何と24秒台まで叩き出した!もうそこには、3カ月前までバイクに乗られているという感じで、のらりくらりしていた、三樹さんの姿はない。コーナーを立ち上がってくる姿は、もういっぱしのライダーである。

ということで、数度の軽い転倒は経験したモノの、大きなケガもなくついにレースウィーク突入!流す程度の走りで、簡単に30秒をマーク。ついには、もてぎは飽きた……という始末!(この先が楽しみですね!?)呆れてしまいます!来年は3耐でしょう……!


左から、佐藤・三樹・野村メカ

続いて、第2ライダーの、佐藤さん(クラブWITH MEみちのく所属:昨年WITH MEのレーサーFAL.CON号を購入。エビ耐などに出場。)いちよう、今回のエースライダーである。しかし、状況は本番に使用するマシンに一度も跨ることなく、予選に。唯一の救いは、彼のマシンが同じ車種であるということくらいである。


コレは、佐藤さんのマシン。見た目は、全く同じ!?

ということで、いきなりの予選。佐藤さんのベストタイムは確か13秒?位だったような。とにかく20秒は軽く切れるということ。ココはチームオーダーのために、万が一でも、20秒を切らないように23秒というタイムを設定。初めは、30秒くらいで様子を見ている感じであったが、周回を重ねるうちに、何といきなり20秒台!慌てたピットでは、ペースダウンのサインと共に、ピットインの指示も!佐藤さんには、本番で頑張ってもらうということで、ここは我慢してもらいました。しかし、タイムコントロールって難しいですね。とは、佐藤さん、10秒位の単位でしか、コントロールできないと、少しフラストレーションがたまり気味です。

とりあえず、タイムアタックライダーの予選も終わり、後は第3ライダーとして栗原さんが、予選基準タイムをクリアするのみ、ピットには安堵感が漂っていたのは事実です………………

そう、いつもそうです。悲劇は突然おそって来るもの。栗原さんが、ピットを飛び出してから3分、帰ってこない。しかも、130Rでは、転倒が起こっている!まさか!そのまさか、放送でメディカルに呼び出され、ウチだ……。

マシンは、ボロボロ見る影もない。今夜は眠れそうにない……
(写真は、あまりの慌ただしさに、取るのを忘れておりました)

Vol.2につづく