細長くケース側が黒いCB-Fの特徴を出したウインカー。CB-Fらしさを表現するヘッドライトと直下のふたつのホーンなども再現した。
直ジェクション化、ラピッドバイクは現在ノーマル状態に戻してあります。オプションとして、テスト済みのセッティングを実走することが可能です。
また現在(2024年4月)ワンオフマフラー販売製作のため、写真は一時的に2本出しBlackメガホンに変更されていますが、実際の販売車輌では、ワイバン製となるプロジェクトF+用メガホンマフラーとなります。こちらも、ワンオフ製作ではありますが、JMCA仕様、およびレーサー仕様、どちらでも販売可能
この車輌製作においては、20年前、すべての数字を追いかけ続け、必ず目的を達成させてきた「CB900ファイナルF製作連載」の時とは、打って変わって、丸山浩が、めちゃめちゃカスタムを楽しむ連載企画となっていた。まずは詳細を読んでいただきたい。
車体本体価格 680 万円
第二十四回カーボンホイールでハンドリング激変?!
現代の技術基盤でAMA仕様スベンサーFもといロベルトピエトリ号車を再現しようという当企画。新型CB1100RSベース化に成功してから暫く時間が経ったけど、カーボンホイールを引っさけて久々の登場! 既に筑波アタックも行った仕様です。
2018年12月 誌面記事より抜粋
軽量ホイールヘの換装はネイキッドの醍醐味だ!
「CB11OORSベースで一気に17インチ化も出来ちゃったから、Fプラスは完成したのかな……」なんて思ったら、大間違い。この沈黙の間にホイールを試行錯誤していたのさ!遡ること4カ月前、次は如何したものかと思考を巡らせていた私、丸山浩。見やるにRSのリヤアーム形状は何かに似ている。そう、1300SFのそれにソックリだ。そしてSF用のカーボンホイールが手元にある。同じ17インチ、こいつはもしや……という訳で、レッツ・トライ・フロントフォークとリヤアームはサイズ的には0k。あとはカラーなどを調整してホイールのセンター出しをするだけ……なのだが、これが地味で地道で超大変!ひたすら測って削って頭捻って……を繰り返していたら4カ月がアッという間に過ぎていた。
BSTカーボンホイールに入れ替そた感想はというと、とにかく軽い! 取りまわしからすでに軽いし、曲がり角でちょっとマシンを寝かせるだけでもえらく軽い。
もちろん、軽ければいいわけではなく、主に安定性は損なわれる方向性となる。しかしスポーツ性を追求するFプラスはこの路線で正解。ただ、これだけの違いが出るとは正直ビックリ、RSのノーマルホイールも決して重いわけじゃないんだけどなあ。これがSS、例えばCBR10OORRでのホイール換装では、ここまで変化は現れないかもね。これぞネイキッド系カスタムの醍醐味って感じ。ちなみにホイール換装でのダイエット結果は8.45kgの軽量化。なるほど納得な数値である。
第二十三回キター!プロジェクトF+前後十七インチモデル登場!
RSの登場でFプラスの急速進化も待ったなし!
2018年8月 紙面記事より抜粋
皆さま、お分かりいただけただろうか。上のメイン写真に写っている赤タンクはCB11OORS、そして奥にこれまでのCB-Fプラス。そしてその下にもFプラスが2カット。そう、下がプロジェクトFプラスのRSバージョンです!前回書いた「RSでプロジェクトFを作りたい人ー」の呼びかけに、3名以上の方が手を挙げてくださって、満を持しての計画スタート。どうだい、小振りなフロントタイヤがAMAレーサーっぽいじゃないですか。極太のリヤタイヤなんて、いかにもなカスタム感がバリバリでイカしてます。
CB系が高回転で高出力だ!水冷でモアパワーだ!!と頑張っちゃった結果、「扱い切れませんねぇ」とライダー側が引き気味になったところに登場して、一躍人気者になったCB1100。
扱い易くて味のあるエンジンが最高!だけど足まわりはもう少し元気にしたい。ドッシリゆったりな18インチも良いけれど、スポーティなハイグリップタイヤが履きたい。そんなユーザーの希望に応えるべく、丸々2年かけてプロジェクトFのカスタムに取り組んできたワタクシ、丸山浩。それこそ17インチ化も計画していたのですが……なんということか!ホンダさんが作っちゃった(笑)。
しかし裏を返せば、メーカーと同一視点だったということ。ひと足先に着手してた俺、マジ時代の寵児ー!まあ、トラディショナルと言う事で。
第二十二回プロジェクトFも2017年型に!さらにガンガン飛ばすぜ!!
現代の技術でAMAスーパーバイクレーサーCB-Fを再現しようという当企画。今回はそのベース、プロジェクトFの’17年モデル誕生のお話を。と言ってもホンダのCB1100がモデルチェンジしたわけたから、当然といえば当然かも。さらに、AMAレーサーCB-Fを目指してカスタムを続ける僕のF“プラス’’も、CB1100RSベースに移行する計画がほほ決定。たたし、それにはちょっとした弊害もあったりして……?!
2017年6月 誌面記事より抜粋
新車で買える”F”もモデルチェンジされた
今春、CB1100がモデルチェンジされたけど、プロジェクトFも早速、その新型をベースに2台を納車。もちろん、新型にもプロジェクトF外装はバッチリ装着可能。2台のお客さんがそれぞれ選んだのはFBの赤。人気あるよね、このカラー。コマグンか!みんなバリ伝が大好きなのか!!
そしてどうです、サイレンサー2本出しになったこのスタイル。よりCB-Fらしくなったじゃないですか、いいじゃないですか!まあ、細かなことを言うと、サイレンサーエンドに向けての広がりはもう少し抑えてほしかった。元祖CB-Fはもうちょい、スッと後ろに直線的だったからね。さらに細かい話をすると、新型STDはアップハンのみというのも、ちょっと。CB-Fで言うと、どうもUS仕様っぽい。当時もやっぱり日本&ヨーロッパ仕様のジュラルミンセパハンがカッコよかったわけですよ。トップブリッジにはヒューズボックスがあったりしてね、それがUS仕様のセパハン化の悩みのタネだったりしたもんだ。この記事を読んで、ウンウン頷いてるアナタは間違いなく俺と同年の1964年代でしょう。
ともあれ、現行のCB1100自体はCB‐Fよりも前の、ナナハンフォアにフォーカスを当てているから、仕方ないかも。まあ、モデルチェンジでパワーも上がったし、何よりスリッパ—クラッチ搭載のお陰でクラッチレバーもかなり軽くなった。新型発売にバンザイだ。さて、その新型と言えば17インチホイールのCB1100RS。これでプロジェクトFを作りたい人を、現在絶賛募集中。実のところ、シートレールまわりなど、STDと微妙に異なるから、F化には多少の加工が必要。RS自体の価格もそれなりだから、今回、赤Fを購入してくれたおふたりも結構、ベース車選びで悩んでいた。
それでも、当企画では今後、絶対やりますよー・17インチホイールのRS ベースでのFプラス製作を~現代版AMAレーサーCB-Fを目指すのだから、やはりエンジン色は黒。形も3本スポークっぽいホイールがいい。次回あたりでお披露目できるかな?!
第二十一回 WIHE ME Professional Parcing CB1100 Porject F+ RS登場によりFをプラス17インチ化本格始動
現代の技術基盤にベースにAMAスーパーバイクレーサーCB-Fを再現しようという当企画。直ジェクション化&ECUセッティングによりパワーアップを果たし、次なる進化「17インチ化」向けて水面下で準備を勧めていた。そんな折りに登場したCB1100RS。まるでFプラスのために用意されたとしか思えないタイミングだ!
2017年4月 誌面記事より抜粋
タイムを狙うのなら17インチになるワケよ
Fプラスがかねがね目論んでいた17インチ化。アクティブさんにご協力を仰ぎ、専用ホイールの仕様も決まりかけていた矢先、なんと純正17インチ仕様がリリース。そんな訳で作戦変更、早速比較試乗してRSの良い所をマルっと頂戴することにしました。
RSの良い所その1。車体が軽く感じる。まず取り回しの時点からして楽。でも重量は18インチノーマルCB1100と変わらない。ハンドリングももちろん軽く、クイックに曲がり、実に17インチらしい特性。逆を言えばキレのある走りが求められるので、のんびりまったり走るなら、どっしり重厚感のある18インチの方が寝かしている時間も長く楽しめる。だがしかし、サーキットでSSをカモることを命題とするFプラスにおいては17インチ一択。ハイグリップタイヤも履ける(何度も言うけどレースは出ないけどね) 。
RSの良い所その2。`17モデル全車種に装備されるスリッパークラッチ。`15モデルがベースの、僕のFプラスでは、例えば9000rpmあたりから、ふたつ3つシフトダウンするとリヤが跳ねる、暴れる!低回転域からトルクフルな特性もあるのだが、これがRSではキュキュッとリヤが嗚く程度で収まるのである。そんな走りをするシチュエーションはそうないが、それよりもこの変更でクラッチレバーが非常に軽くなった点を私は評価したい。ホントに楽。
前モデルにも装着できないか当連載で試したい。何で軽くなるかの仕組みもその際に説明しよう。
そんな魅力的なRSではあるが、丸々車体ごとお取り替が良いのか否か。ことFプラスは足まわりを仕上げている。写真キャプションに記した諸々踏まえると、願わくば前後ホイール& スイングアームをRSから頂戴したい。あと地味に魅力なグリップヒーター、今や冬の必需品だしね。
思えば昔もCB-Fが仕様変更するたびに「裏コムかっけ— 、ブーメランかっけー、俺のFにも付かねーかなあ」とワクワクさせられたもんです。ホンダさん、ユーザーのクスグリ方、分かってますね。(というより、何も考えずに次々と仕様変更だったはず)
なお、RSでのプロジェクトF外装キット互換も確認済み。ウインカーステーなど変更が必要な箇所もありますが、概ね問題なし。攻めるプロジェクトFをこれから作りたいなら、RSベースがイイかも。製作希望者募集中!
第二十回ついにツクバ1分9秒833に突入SSにも負けないぜ!
現代の基本技術でAMAスーパーバイクレーサーCB-Fレプリカを目指す当企画、今回は久々に筑波サーキットへ来ております。第10回で筑波を走ってから、タムアップを果たえすぐ、いろんな箇所に手をう変えてきました。費やしあ歳月は1年1ヶ月!走りたくてウズウズしていた首謀者・丸山、満を持ちての渾身のタイムアタックでございます
2017年2月 誌面記事より抜粋
Fプラス号の進化はまだまだ止まらない!
出たあ!出ました、筑波サーキットコース2000で1分9秒台!! 以前Fプラスを筑波で走らせたのは第10回の時(15年12月号)だったか、もっ一年以上前になるんだ。時が過ぎるのは早いなあ. . . .. 。因みにその時のタイムは11秒台3 そこからワイバンフルエキ換装&直ンェクション化で100psまでパワーアップ。テクニクス製フロントフォークインナーカートリッジもCB1100用のままではダンピング性能不足だったので中身を変えてリセッティング、バネレートも上げました。ウイリーからの着地時はまだフルボトムするのでもう少し固めたいけれど、ストリートも束れることが前提だから、今はこれくらいで艮しとしよう。ここまで来ると、走行会でリッターssだって追いかけられるレベルだし、このペースでスポーツライド出来るのはF大好き人間のひとりとして最高に楽しい。これを旧CB‐F系でやろうとすると、メンテやら修理やらパーツ探しやら…、お金と時間はっかりが掛かっちゃって大変だからねえ。テイスト参戦の皆様、ご苦労様です。
前号で行った直ンェクション化について、「案外フツーに走るなあ」と公道では思っていたけれど、サーキットではまた違った発見があった。コーナーの立ち上がりでスロットルを開け過ぎると”ハブブォッー!”ってなるのだ。分かるかなあ、空気の吸い過ぎでエンジンがモコつく感じ。スロットルバルブ強制開閉式キャブ車に乗ったことある人なら分かるよね、”ふブブォッー!”って。この症状が出た瞬間「おおっキャブっぼい!」とテンションが上がりもしたが、冷静に考ろると喜べるものではない。まあ、丁寧にスロットルを開ければ問題ないし、ラピッドバイクを使って燃調マッピンクを調整すればいい話。またJAMさんのところにお邪魔して相談しよ。
他にもふたつほど出てきた改善点。裏ストレート後半で”ハボボポボ…”とかかってしまう180km/hリミッターの解除。左コーナーで擦っちゃうサイドスタンド。燃調セッティングと併せてこれらを片付けれは、また一歩タイムアップ出来そうだ。が、8秒台を切るのは少々厳しそう。
かくなる上は、来年1月に登場との噂が流れているCB11OORSの17インチホイールを装着してみようか。これさえあればワイドなハイグリップタイヤも選択できて7秒、いや6秒台もイケるかもしれない。ポン付けは無理だろうか、太幅な設計変史もないはず、つまりちょっとの加工で付けられるって、…信じてる!
第十九回直キャブ?否!直ジェクションで100ps!!
現代の技術基礎でAMAスーパーバイクレーサーCB-Fを再現するプロジェクトFプラス企画。今回は第十六回で話題とした”直(ちょく)ジェクション”がテーマ。さらなる性能を、と言うよりは「AMAスーパーバイクレーサーCB-Fなら”直(ちょく)キャブ”でしょ!」が根底にあるんですけどね。
2016年10月 誌面記事より抜粋
絵に描いたモチならぬ絵に書いた馬力…… ?!
「吸気側、イジりたいよねぇ」これは以前、JAMさんでパワーチェックをしてもらった時に出た話。ワイバン製フルエキ換装+ラピッドバイクでの燃調補正で、ノーマル比15馬力もアップしたプロジェクトFプラスにおいて、JAM代表の成毛さん曰く「抵抗になるエアクリーナーを取っ払えば、もっとピークパワー上げられますよ」と。
確かにそうだけど、下がスカスカにならないだろうか? ECUの補正が効くだろうからセッティングなしでも、全く走らないってことにはならないだろうけれど。それに、見た目が空冷エンジンに似合うかな?そもそも、どうやってファンネル取り付けよう。う~む…と悩んでも埒が明かないので、とりあえず作っちゃおう、直(ちょく)ジェクション仕様を!
ファンネルは、FCRΦ35mm用をチョイス。色はもちろん、WITH MEブルー。なんとこいつの径が、あつらえたかのように、CB1100インジェクションボディにジャストフィットするのだ。そして専用アタッチメント&防塵ネットを製作して取り付けたのがタイトル文字横の写真。どうだい、なかなかサマになっているでしょう。意外にもメカメ力しい造形のインジェクションボディ、イケてるじゃん!
早速、JAMさんで再度パワーチェックを行うべく(実はWITH MEのご近所)、セッティングも行わずマシンを走らせてみたが…フツーに走るじゃん。若干、低回転域のトルクが薄い気がするものの、Fプラスはレスポンスも変わらず、こともなげに走る。
FCRキャブレターの頃は、ポン付けでは全然走らなかったのになあ。便利なもんだな、インジェクション。でも初期のインジェクションでは、こうはいかなかっただろう。進化してるんだなあ…などと、思いを馳せているうちにJAMさん到着。
そして早速パワーチェックしての結果が上のグラフ。見事にピークパワーは5馬力上昇、そして低回転域が落ちた。思った通り過ぎる結果である。しかもこれ、燃調はそれほど変えていない。それでいて”谷”がどこにもないのも凄い。ECUの補正能力って大したもんだ。吸気負圧に依存したキャブには出来ない芸当だ。
それでもパワー測定時のO2センサーを見ると、燃調はかなり薄い値。これをラピッドバイクで調整してやれば、さらにパワーアップが見込めると成毛さん。「あと、5馬力はいけるはずですよ」と……。
ほほう、それは魅力的じゃないか。次回は是非お願いしたい。いよいよ筑波で1分10秒は切れそうなポテンシャルになってきた。そろそろサーキットを走らせに行こうかな♪
第一八回渋さ際立つ俺のブラック、ビシッとイメチェンだ!
ここに取り揃えたるは、CB1100ブラックスタイル専用のパーツ類。こいつを装着することでエンジンまわりは黒く引き締められ、よりAMAスーパーバイクレーサーCB-Fの象徴に近づける事ができるはず!実はブラックスタルのほうが車両価格がお得だったり…。僕・丸山 浩の脳内ではプロジェクトF制作はブラックスタイルが定番となりつつある?!その訳けとは?
2016年9月 誌面記事より抜粋
やっぱりAMAスーパーバイクレーサーCB-Fのエンジンまわりは黒!
CB1100ブラック・スタイルをベースに制作したお客さんのプロジェクトFを見て「おお、引き締まってカッコいいじゃねぇか!確かにAMAレーサーCB-Fのエンジンまわりも黒塗装だし。よしっ、Fプラスも黒くしよう!」と決意したのは連載第10回のお話。ちなみに左上の写真がその車両。うん、やっぱりカッコいい。
そして今回、遂にブラックスタイルの各パーツを揃ろるに至りました。ステムにフォークボトムケース、シリンダーヘッドカバー、クランクケースカバーにクラッチカバー、ドライブスプロケカバーにACGカバー、そしてポイントカバー…あ、今ってポイント点火じゃないからポイントカバーじゃないか。まあ、私ら世代には、パルシングカバーと言うよりもこっちの方がピンとくるでしょ。
加えてバーエンドやマスターシリンダーキャップなど細かなところまで黒仕様という徹底ぶり。やるじゃん、ブラックスタイル!ところでミラーが黒くないのは何でだあ?
ここで耳寄りな情報をおひとつ。実はSTDのCB1100よリブラック・スタイルの方が幾らか安い。というのも、今回交換する部分を見比べればいち目瞭然、STDのパーツ類にはバフ掛けが施されているのだ。全体として丸みを帯びており、造形に対する作り込みが見て取れる。
一方のブラックスタイルはアルミ地への塗装。研磨していない分、角張って無骨な印象だ。無論、塗装自体は光沢があって質感も高い。ぶっちゃけ、缶スプレーでツヤ消し耐熱フラック吹いた方が、ガチにAMAレーサーっぽいが、これだと耐久性に難あり。すぐに剥がれて錆びて赤茶けてしまうだろう。なにぶん、外装のクオリティは高いし、マフラーも焼付塗装までされているのだから、エンジン周りも質感高く作り込みたいのだ。
というわけで、ここに純正ブラックス・タイルパーツのお出ましというわけである。欲を言うなら、シリンダーブロックも同じ色味にしたいけど「それなら、ブラック・スタイルから作れよ」って話になってしまうのでココは譲歩。
しかし、冷却フィンはもう少し迫力を出せないものか。丸みを帯びているせいか、はたまた排気量増に伴いシリンダーが大きくなったせいか、旧Fの様にフィンらしくフィンフィンしていないのである。もっとこう、フィン!って感じに張り出して、
フィン!って感じに角ばってくれれば迫力も出るのに。いや、これはこれで素晴らしい造形美だよ、ただあくまでCB-Fのスタイルを前提としたらということであってね。張り出したフィンは、それはそれでデメリットもあるしね。旧Fのシリンダーへッドを外そうとハンマーでコンコン叩いていたら、パキャッなんてフィンを折ってしまったことも、今では良い思い出ですなあ…。
第十七回安定感の18インチか・・・軽快感の17インチなのか
今回はホイール選び。CB-Fのイメージを大切にしながら安定志向の高い18インチにするか、走行性能重視で17インチを履くか…企画首謀者・丸山 浩は悩みに悩みまくっております。なんだか結局、どっちのサイズも試しちゃう気もする内容なんですがね?!
2016年7月 誌面記事より抜粋
私は今、表題の件で猛烈に悩んでいる。そもそも、ホイール換装の目的のひとつは軽量化。ホイールを軽くすれば車重全体が下がり、車体重心から離れた部分も軽くなるのでマスの集中化にもつながる。同時にバネ下重量軽減も達成。さらには回転物体の慣性マス減少でハンドリングも軽快に… と、良いことずくめ。それは軽いほどに効果絶大だ。でも一方で、最軽量の、17インチのBSTのカーボンホイール一択でしよっ!と決めつけるのは些か早計である。
どうだろう、果たして17インチ極太リヤタイヤがCB‐Fのシルエットに似合うのか?いや、3本スポークのスマートなホイールが絶対に似合う。ぶっちゃけ、この辺は見た目が大事、人も見た目が9割と言うじゃない、つまりカッコいいのは正義なのだ!でもなあ、18インチはタイヤの選択肢が少ないのがネックだよなあ…。
仮にハイグリップタイヤの装着を目的に17インチ化するとして、忘れてはいけないのがタイヤの重さ。ハイグリップタイヤは剛性確保のために重くなりがちだ。幅もあるため、前後タイヤ合計重量は18インチのそれを超えることもある。もちろん、メーカーや製品によっても異なるが、試しにブリヂストンのR10(17インチ)とBT‐45(18インチ)を比べると、R10の方が400g重かった。たった400g、されど400g。例えばCB1300SF純正を選択した場合、前後ホイールの合計重量は15.4kg、CB1100なら15.8kg。開けてびっくり王手箱、タイヤまで装着すると、CB1300SFとCB1100のホイールの重量は、先のタイヤ装着で同等となる。
またここで、先ほどの回転体慣性マスの話も考慮に入れたい。軽くて小径、そして重量が中心に寄っている方がジャイロ効果は少ない。逆に、いくらか軽かろうが、換装前よりリムが重くなると17インチ化の効果は薄い。う~ん、となると1300SF純正のリヤはメリット少ないかな。というか、CB1100用17インチホイールを何処も出してないので、17インチ化自体がとても大変。まあ、それにも理由がある。ホイールのインチ径を下げるとマシンのディメンションは大きく狂い、広い調整幅を持つ高性能な足まわりが必要となるからだ。つまり、ポン付けでは走りの性能が下がりかねないものを、単体販売は出来ません、ということ。となると、残された選択肢はひとつ。他車種用の流用である。そのためにはステムを打ち替ス、フォークを入れ替ス、リヤアームを交換し、リヤショックの位置を整ス、ホイールラインを整ス、チェーンラインを整え…ダメだこれ、ざっと100万円以上の予算が要りそう。
もうね、お手軽な18インチで良い気がしてきた。アルミ鍛造もかなり軽いしね、これだけ軽ければオッケーじゃん。デザインもイケてるし、18インチの方がハンドリングも安定志向だしね。レースやらないから17インチの軽過きるハンドリングは要らないじゃん。そうだよ、18インチでバッチグーだよ。でもなあ、タイヤの選択肢少ないしなあ。走行会で抜かれたくないし。やっばり、ハイグリップタイヤが選べる、17インチにしたいなあ、でも予算がなー。丸山浩、現在無眼ループ中…。
第十六回直(ちょ)キャブやないで!今は直(ちょく)ジェクション言うんやで!
現代版AMAスーパーバイクレーサーCB-Fを模索する当企画、プロジェクトFプラス。今回は燃調チューニングがテーマだ。現行モデルをベースとするCB1100は言わずもなインジェクション仕様。セッティングは勿論コンピューターでやるわけです。
2016年6月 誌面記事より抜粋
なんだって?!FCR使えないだとっ!
アールズ・ギア製ワイバン・フルエキゾーストヘの換装で、ポンポンとウイリーするようになったプロジェクトFプラス。さらなるスポーティさを求めての軽量化作戦も前号から始めたが、マフラーを変えたら吸気側もイジりたくなるのがカスタム好きのサガ。以前なら、迷わずFCRキャブをバチコーンと嵌めるのだが、なにせFプラスはインジェクション。コンピューターを使ってでポチボチと燃調をイジる現代っ子なのだ。
それこそバイクにインジェクションが普及し始めた当初は、FCRのようには細やかに燃調ができる製品はなかった。これはチューニング屋のウチとしては具合が悪いと、過去にはWITH MEオリジナルのインジェクションコントローラー「FAL.CON」を開発したこともありました。 まあ、今なら色々な製品が出回っているだろう、と調べてみると…あれ? マッピングの自由度が高い製品、今も少ないじゃん!
というわけで、最も自由度が高いと思われるイタリア製ラピッドハイクを選択。その発売元のJAMさんで装着をお願いしました。同品は昨年、もて耐用にウチが製作したYZF-R25レーサーにも使いました。
ところで、JAMさんとのお付き合いは普段、ウチの神永(WITH ME社長) がしているもんだから、私とJAM代表の成毛さんはほぼ面識がない…はずだが、顔を合わせてみると初対面の気がしない。「前にお会いしましたよね」と尋ねれば、15年前、某誌が箱根で行ったカスタムマシンー気試乗的な取材時に遭遇(?)していたのだ。某ショップの車両を現場に持ってきた、見るからにヤンチャそうな青年が彼だったのだ。その成毛さんが独立して店を構え、こうしてまた取材に協力してもらうなんて、縁ですなあガッハッハッ!
と、ひとしきり親睦を深め合ったところで、いよいよ本題である。今回はラピッドバイクのEVOをチョイス。もうひとつ上級のグレードにRacingもあるが、私はこのFプラスでレースをするつもりは多分ないから、EVOで十分。ピットロードリミッターとか要らないし。いや、ホントはちょっとほしいかなレーシーでカッコいいし…·。なお、6速仕様の現行CB1100用の配線やマッピングテータはまだラインナップされてなかったので、イチから作っていただきました。それもほどなく、ササッと装着完了。お次は店内に設置されたシャシーダイナモでパワーチェック。一緒に持ち込んだノーマルCB1100と比べてみたら、なんとワイバンフルエキ十ラピッドバイク仕様で、15psも上がっている!これならインジェクションチューニングもバッチリだ。
そして、イジれると分かった途端、あれこれやりたくなるのが、これもバイク乗りのサガ。現状の吸気側はノーマルのままだ。成毛さんも、まだパワー向上の余地はあるという。
「じゃあ、エアクリーナーボックス取り払って直キャブ…、もないか」
「ならなんだ? 直インか?」
「いやそれはダセェよ編集長」
「なら直ジェクションか?」
「大差ねえなあ、ガッハッハッ!」
と、好き勝手言い散らかして今回は終了。吸気系もやるぞっ! 直(ちょく)ジェクションの粋な呼び方も募集中です。
第十五回軽量化こそがスーパースポーツ化への登竜門だ!
前号で派手にウイリーを決めたけど、やはり車体はズッシリと重たい。プロジェクトFプラス号をスーパースポーツバイクへと変身させるにも、しっかりとした軽量化目標は必要。どのパーツでどのくらい軽量化出来るのか測ってみました。
2016年5月 誌面記事より抜粋
目標はSTD車比のマイナス20kgとした!
まずはお堅いデータからおさらいしよう。現行のCB1100〈ABS〉の車重は246kg。これは80年代車のCB750Fとほぼ同じ。何年経っても、ビッグバイクは250kg台の車体を箇単に操らなければならないのは、出来る男!? のステイタスだろうか。しかしプロジェクトFプラスは、レーシングマシンとはいかないまでも、サーキットのスポーツ走行ぐらい気持ちよく走らせたい。と言うことで、ここはがんばって軽量化を図ろうじゃないか。
ところが今時のバイクでの軽量化は大変である。ここはしっかり目標をたてて軽量化していこう。まずはスタンダードモデルよりもマイナス20kgを目標と据える。簡単そうだが、
これがなかなか…。
現時点での軽量ポイントは、なんと言ってもマフラーだな。これだけでグッと軽くなる。装着したワイバンのメガホンタイプは、STDマフラー比で6kgも軽量化に貢献した。特にエキパイは外観重視のつや消しブラック塗装で、まるでスチール管のようにズッシリと見えるが、実は肉薄チタンパイプで本当に軽い。おっと忘れてはいけない、マフラー交換とともにセンタースタンド撒去は実に大きな軽量化だ。そしてもうひとつ、プロジェクトFの外装キット自体が元々軽量パーツであり、大きな鉄製ガソリンタンクをアルミに置換している。と言うことで、現時点でのプロジェクトFプラスはSTD比、約13kgの軽量化か施されたことになる。目標まではあと7kg……。
次なる重そうな物はホイールだ。ホイールは重量軽減だけでなく、車体の一番外側に位置することで、❶マスの集中化に役立つ、❷バネ下重量の軽減でハンドリングに貢献する、
❸バイクの中で最も大きな回転物のため、加減速に影響する=良く止まり、加速性能もアップ、❹高速回転になるほどジャイロ効果が出て、右ヘ左へと車体を切り返すときの軽快
性を生む、いわゆるスポーツバイクに近づく訳で、ホイールは本当に少しでも軽くしたい。でも、一番コストがかかるのもホイールなんだよな。今後、どれを選ふかは、格好だけで
はなく、重量軽減も加味したい。
さて、ほかに出来そうな軽量化を探すとフロントフェンダー。STDの鉄製を、80年代CB-Fのプラスチック製と比較した。するとなんと、昔のフェンダーの裏側には、スタビライザーの役目を果たす鉄製ブリッジがあるので、500gしか変わらなかった。現代のスチールフェンダーが900gで、思ったよりも軽いのだ。侮れないぞ、現行CB1100。と、やすやすとは20kgの軽量化には至らない。しかし目標達成できれば、俺のウイリーは、竿立ちにとどまらず、コーナー立ち上がり、バンク状態からのハーフウイリーも可能になる…と夢は膨らむのだ。
第十四回ウイリーは楽しくスポーツ出来るマシンである証だ!
現代におけるAMAスーパーバイクレーサーCB-Fカスタムを模索する当企画、CB1100プロジェクトFプラス。遂にアールズ・ギア製専用フルエキゾーストが出来上がって、至極ご満悦な首謀人の僕・丸山浩です。今回はチェーン&スプロケットの駆動系モディファイを訓え、海岸までひとっ走り行ってきましたが……結果は超ハイテンションになりました!
2016年4月 誌面記事より抜粋
ウイリーは性能のチェックでやってます
いやっほーう!皆さん一カ月ぶり!何故冒頭からハイテンションなのかというと、遂にプロジェクトFプラスが”スーパーなスポーツバイク”になったから。これもアールズギア製フルエキゾーストのおかげ。パワー向上はもとより、鋭くなったレスポンスによって、スロットルワークだけで簡単にウイリーが出来るほどになったのだ。ノーマルではフロントは持ち上げられるものの持続させるのは難しかったので、大きな進化である。グイグイフロントを上げられるとはつまり、アグレッシブに扱えるマシンになったということだ。いやっほ~う!
因みに”スーパーなスポーツバイク”とは最新ss風というのではなく、CB-Fの有り様を表現した言葉である。なお発案は私、F大好き丸山浩。直列4気筒にDOHCで16バルブのスペシャルなCB-Fは、その高い運動性能が故にAMAを始めとしたレースシーンで活躍して、ビッグバイク=ツアラーという固定概念を打ち崩した。デッカイのにスポーツ出来ちゃうスゴイやつ、これすなわちスーパーなスポーツバイク。
遂にFプラスもここまで来たかと思っと、落ち着けという方が無理な話。フロントは勝手に上がってしまうのだよ。いやっほ~う!
さて、こうなると手を付けたくなるのがスプロケットだ。試しにリヤスプロケットを2丁大きくしてファイナルをショート化、一緒にチェーンもグレードアップして駆動系をモディファイ、加速重視に振ってみた。
狙い通りFプラスは以前にも増してグングン走ってグングンフロントも上がる。そのグングンっぶりに気分はバリ伝の巨摩郡、左の写真は正にその瞬間だ。しかし腹下の美しさは、僭越ながら巨摩郡のシビ子ちゃんを超えていると思う。車体に這っようにトグロを巻くエキゾーストパイプは、郡ちゃんの時代じゃ得られなかったものだしね。とは言えこのメカメカしさは、ネイキッドバイクならではのカッコ良さでもある。
スプロケットをショート化すると往々にしてシフトチェンジが忙しなくなりがちなのだが、ロングツーリングを主眼としたCB1100は元々超ロング仕様。低~中回転域の分厚いトルクでスルスル走る設定のため、2丁ンョート位では全くもって許容範囲だった。具体的なところでは、5速仕様だったマイナーチェンジ前のモデルが100km/h巡航時で5速3400rpm。
一方、今回のFプラス仕様は6速で2800rpmだ。一瞬耳を疑うほどのロングっぷりである。これならもっとショートにすれば、も~っと楽しくなりそうだ。ひゃっほーう!
だがここで、看過できない難点すなわち次なる目標が発生。重いのである。ウイリーからの着陸時、否が応でもズッシリと重さを感じてしまう。Fプラス用のアルミタンク&ワイバン製フルエキヘの換装で10kg近くダイエットしたはずだが、流石は重厚感が売りのCB1100、まだまだギッシリ詰まっている。スポーツするマシンにとって、やはり重量は敵。スーパーなスポーツバイクを追求する以上、次に着手すべきは軽量化だろう。となると、まずはホイールか…。まだまだ、楽しくなりそうだ。ひゃっほーい!
第一三回遂に来た!アールズギア製かち上げメガホン誕生!
現代版AMAスーパーバイクレーサーCB-Fを追求する当企画。プロジェクトFプラスに理想のマフラー製作をお願いしに、アールズ・ギアさんの工場を訪ねてから1カ月。首を長くして完成を待つ僕の元に、早速、樋渡社長から試作品が届きました。
2016年3月 誌面記事より抜粋
第十一回遂に来たキタァ!マフラー制作に取り掛かるぞっ!!
現代版AMAスーパーバイクレーサーCB-Fを追い求める当企画も。気づけば2年目に突入。だがやりたいことは尽きない。文句もそこそこに付き合ってくれてありがとう編集長。そして読者の皆さん。今回はいよいよマフラー制作に着手。アールズギアが協力してくれることになりました。
2016年1月 誌面記事より抜粋
見た目も性能も最高のワイバンが装着できる?!
CB1100は純正マフラー自体が高いクオリティだし、プロジェクトFプラスのイメージに合うようなアフターパーツマフラーもなかなか見つからない。やはり、アップハンAMAレーサーには、カチ上げ黒メガホンの再現は無理なのか…。
連載序盤から悩み倒してきたマフラー問題しかしついに救いの手が?! ワイバンブランドで知られる、アールズ・ギアさんが、Fプラス用プロトタイプマフラーの製作に協力
してくださることになったんです!ベースはCB1100用のワイバンのフルチタンエキゾーストメガホン1本出し。早速、製品を送ってくださって、実際、どうモディファイしていこうか車体に留り付き、あれでもないこれでもない……と編集長と議論を重ね、イメージを膨らませているのが上の大写真です。
色はあっという間にオールブラックで決定。せっかくの綺麗なチタンの焼け色を隠すのはもったいない気もするけれど、ここは譲れません、AMAレーサーCB-Fは黒メガホンなのです。そしてサイレンサーの角度。しかし、ここからが長かった…。
そもそもAMAレーサーのマフラーがカチ上げられているのは、バンク角確保のためであろう。ポイントカバーの下側を斜めにカットするのも同様、当時は苦肉の策だったはずだが、その形状でバンバン勝利を収めちゃったものだから、アレが速い!カッコいい!!~ と持て囃されてシンボル化しただけのことだ。そして30年以上経過した今、製作技術の進歩した現代のマシンはノーマルマフラーでもなかなか路面に擦ることはない。ワイバンマフラーもしかり。車体に這うよう綺麗にレイアウトされ、ちょっとやそっとでは、マフラーを擦る状況にはならないはず。
そして初回から申しているように、私・丸山はカッコだけのカスタムをこのFプラス企画では行わないと決めている。さらに性能を妨げるようであっては論外なので、サイレンサー長も昔のショートメガホンのようにと、むやみに切り詰めることはせず、その機能を+分に果たせる長さとしよう。後は角度をどうするか?悩み続けていると、横から編集長が会心の一撃を浴びせてきた。
「だってまるちゃん、カチ上がってる方が断然カッコいいじゃん!つーか、カチ上がってないと、それはAMAレーサーじゃないでしょ」
た……確かに。よし、現代技術を基盤にカチ上げショートの意味を改めて考察してみよう。サイレンサーをこれくらいの角度でこれくらいの位置に持ってくる…。なんと、これはマスの集中化ができるではないか。よし、サイレンサーは許される眼り短くして角度を付けることに決定。こうして難問を突破した矢先、また新たな問題が浮上した。そう、タンデムステップの存在である。現在装着中のオーヴァー製ハックステップは、タンデムステップを取り外せる構造にはなっている。しかし、公道走行前提で、2名乗車定員登録のマシンにタンデムステップが付いていないのはどうだろう?それに、道すから行きすがりの可愛い女の子をタンデムシートに乗せる可能性もある。可能性あるよね、あったらいいな♪ともあれ、この先は一度、アールズ・ギアさんと話を詰めねばなるまい。いっちょ三重までひとっ走り行くとしますか。ね、編集長。
第十回深いバンク角のCBを駆るは現代の北米ホンダAMAスーパーバイクレーサー
自画自賛の見出しから始まるのは、筑波サーキッドでのサスペンション・テストシーン。これまでSTDサスではなし得なかった、フロント荷重のライディング。タイヤはBT016Pro、リアサスはBILS、さらにテクニクス製のFフォークダンパーでコーナリングが楽しくなった。
2015年12月 誌面より抜粋
足まわりをブラックで決めれば渋さ際立つ
今月は、このページの読者からの依頼で完成させたプロジェクトF、赤白のFCカラーを紹介しよう。ベースは、現行CB1100のブラックスタイル。同車はSTDでエンジン、ホイール、フロントフォーク、リヤサススプリングが黒塗装だったので、見ての通り、恐ろしくスポーティなCB-Fに仕上がった。
そう、先月号でAMA仕様のFを完成させるには、足まわりをブラックアウトさせないと決まらないなあ…と思い悩んだけれど、なあんだ、ブラックスタイルから製作す
ればシブく決まるんだ、と改めて感激。AMA仕様のイメージとしては、ダイマグのブラックホイール。アメホンのAHMブラックカバー。カムカバーもブラック、極めつけは
ブラックのショートメガホンだ。
今回は車両を購入してくれたお客さんの要望でモリワキのショート管で武装したが、当然こちらもブラックが基本。足まわりを黒で決めれば、見事サーキットで戦つCB-Fの姿を演出できたではないか。
それでは、なぜ黒塗装がサーキットイメージなのか? 1980年代の量産バイクはまだ、アルミパーツが高価で、基本は鉄のパーツに錆や耐蝕性を上げるためのクロームめっき加工、いわゆる青白いシルバーに輝くめっきパーツかふんだんに使われるほうが、量産車としては高級とされていた時代だ。
一方でレース車両は、勝つためにレース毎のワンオフパーツが飛び出してくる。レースで使われるそうしたパーツはアルミやマグネシウムなどの軽量合金で、鉄に使うめっき加工は施されない。それに、レ—スフィールドではいちいち耐蝕性に気を遣ってもいられない。ワンオフパーツの工場(ファクトリ—)製作がギリギリで現地に持ち込まれたものの、塗装はおざなりだったはずだ。
そんな訳で仕方がないから、ピットでメカニックに塗られたパーツも多いのでは。当時でも各サーキットの近くのDIY店(例えアリゾナでも)に行けば簡単に手に入るブラックの缶スプレー。特に耐熱塗装ともなれば、光沢のないマットなブラック塗装になるので、それがまたレーシングマシンのイメージをかき立てる。当時の北米AMA仕様CB-Fの写真をいろいろ引っ張り出してみると、そこかしこに異なるカバー類が付いていたりするが、基本はブラック塗装だ。
80年代の鈴鹿8耐のマシン群を見ても、取って付けたようなハーフカウルが付いてはいるものの、足まわりはやはりブラック・スタイルが多かったのでは。今でこそ、カウルのない
車両は「ネイキッドバイク」と称され、ともすればツーリングバイク的扱いになるが、このCB1100プロジェクトFに関しては、カウルがなくてもネイキッド車両とは呼ばせない。
80年代のレースブームを過ごした私としては、ホンダCB-Fは、やはりスーパースポーツであり、サーキットを走らせてもバッチリ決まるマシンなのだ。平成生まれの諸氏には分からないかもしれないが、今回制作した赤白FCカラーのブラックスタイルは「速そう」=「カッコいい」が当てはまるのですよ。
そう、現行のCB1100をカスタムして制作するプロジェクトFは、ネイキッドでもスーパースポーツであり、そして現代に蘇るサーキットを戦うイメージのCB-Fなのです。
第九回新旧2台のCB-Fを並べて間違い探しのスタートです?!
現代版AMAスーパーバイクレーサーCB-Fカスタムを模索する当企画、プロジェクトFプラス。今回は、定番をきっちり抑えたAMA仕様のCB900Fと2台並べて、間違い探し大会!……ではなくて、今後のFプラスメニューを考えていきたいと思います。
2015年11月 誌面より抜粋
NGカスタム、それはデチューンである!
CB-Fの定番、AMA仕様カスタムと並べてみるとどうだ、プロジェクトFプラスも上々の仕上がりではないか。我ながら自画自賛である。
しかし、こうして並べてみると、そこかしこにカスタムとしては迫力に欠ける部分があるなあ…と思ってしまう。最たるはマフラー、やはりAMA仕様CB-Fと言えば、耐熱ブラックのカチ上げショートメガホンなのか。だが、見た目に囚われて、走行性能が損なわれるのはいただけない。元祖・AMA仕様CB-Fレーサ—のカチ上げ自体、バンク角を確保するための策で、エキゾーストパイプ自体もバンク角と車高を確保するため、極限まで車体側に追い込んでいる。一方のCB1100純正のマフラーも、バンク角、走行性能とも申し分ない。これを損なわないクオリティをアフターパーツで実現するのは、骨が折れる話である。
さらに音量の問題もある。今どき、あの短いサイレンサーでは街中はもちろん、サーキットでも音量オーバーだろう。バッフルを装着する策もあるが、出力が大幅にカットされて
しまっては本末転倒なのだ。
これらマフラーの諸問題が、プロジェクトFプラスでの目下の悩みである。出力特性も向上、音量もほどほどで、走行性能も損なわず、Fのイメージにも合っマフラー。いやホント、どうしよっかなあ。
実のあるカスタム、つまり走行性能を主題に置いた現代のカスタムでは、AMA仕様の定番メニューでも却下する項目がある。例えば全体姿勢。フロント16インチ時代を循彿させる前下がり+流れるようにシュッと上がるリヤシートカウルまでのラインは確かにカッコいいが、これも当時のレースで勝つための、クイックなハンドリングを狙ってのモディファイ。今、街乗りからサーキットをステージとするなら、そこまで車勢をフロント寄りにすると、ハンドリングを崩すデメリットにもなる。仮にやったとしても、今度は高速域で安定せず、ガチガチのステアリングダンパーでも付けない限り、とても扱スるシロモノではなくなるだろう。シートのアンコ抜きも同様に、シートレール自体が高い位置にあり、そこからのアンコ抜きなら分かるが、ストリートレベルのレール位置からアンコ抜きをすると、乗車位置が下がりすぎて、運動性が落ちる。レーサーでない眼りは、あそこまで乗車位置を後ろに下げる必要もない。見た目はカッコいいけどね。街乗りもするなら、やらない方が乗りやすい。もうひとつ現代マシンでは、どうしてもイメージを継承出来ない部分がある。それは、直ファンネルのCRキャブ装着。インジェクション仕様のCB1100を、わざわざキャブに変えることはないし、エアクリーナーボックス撒去は、今時、レーサーでも行わない。わざわざデチューンに向かう必要もないので、ここは目をつぶることにしよう。
後は走行性能に直接関わらない部分。AMA仕様と言えばエンジンもホイールもオールブラックで整えるとシブイ。カラーリングは少しずつ手を入れよう…と、現在も脳内会議は継続中である。
よしよし、今回のスペンサーカスタム比較でFプラスのメニューも固まってきたぞ。こうやって、カスタムを考えているときが楽しいのは、80年代も現在も同じなのだ!
第八回待望のパーツが遂に?!フロント強化ダンパー完成だ!
僕・WITH MEの丸山浩が、プロジェクトFプラスの制作中に、ことあるごとに「ほしい!ほしい!!」と呪文のように唱え続けていたパーツ、フロントフォーク用インナーダンパーカートリッジが、サスペンションのスペシャリストの手で遂に完成した!
2015年10月 誌面より抜粋
Fフォークのダンバーを強化したい理由とは
サーキットも楽しめる走行性能を求めて、リヤサス、タイヤ……と進めてきた足まわりモディファイも大詰め。今回は待ちに待った、フロントフォーク強化パーツ、テクニクス製インナーダンパーカードリッジ(TASC= Technix AdvancedSmart Cartridge) の組み込みだ。
実は、これまでのモディファイで高まったポテンシャルに合わせて、純正のフロントフォークにも手を加えてはきた。オイル粘度を上げ、バネレートを上げ、特製のイニシャルカラーを組み込み、イニシャルアジャスターも阪界まで締め上げ、ノーマルの機構でこれ以上ないというところまでセッティングを詰めてきた。
しかしそれでも、サーキット走行を楽しむには、まだまだ能力が追いつかなかったのである。
一体何がどう足りないのか?ズバリ! それはダンピング強度だ。どんなにノーマルフォークを鍛えても、サーキットレンジでの走行では踏ん張りが足りず、結果として押し潰せられないフロントタイヤは延々と接地感が薄く、攻め切れない。それはまるで、20年前のスポーツタイヤで走っているかのような頼りなさだ。
せっかく装着したブリヂストン製のハイグリップタイヤ、BT-016PR0も、ほとんどその性能を引き出せていないわけである。
と、ここでひとつ思い違いのないよう説明しておくが、何も私は純正フォークの性能が低いと言いたいのではない。事実、リーンウィズで二ーグリップしたまま峠をゆったり流すには、とても楽しく走れるセッティングに仕上がっている。ノーマルはノーマルで、非常にバランスの良い足まわりなのだ。この範疇で楽しむ分には、ノーマル以上のものは必要ない。ただ、ヒザやステップをバリバリ擦りながらコーナーを駆け抜けるような、プロジェクトFプラスで目指す走りは、先の通りストリートでのファンライドを主眼とした、CB1100純正設定の範疇外だったというだけの話である。もしこれが、サーキット走行を前提に設計されたスーパースポーツであれば、このようなモディファイの必要もなかっただろう。裏を返せば、CB1100のようなトラディショナルネイキッドだからこそ、こうした作り込みの醍醐味があるとも言える。
という訳で早速、TASCを組み込んだFプラスのフロントフォークを押し引きしてみる。うむ、停車状態でもはっきりと、ダンパーの効きが分かる。最強状態では伸び縮みさせるだけでもなかなかに力が要るほどどだ。これならば、思い描く現代版AMAレーサーCB-Fの走りに、また一歩近づけられそうだ。
もちろん、ポンと付けただけでは、その性能の10分のーも発揮しないのが高性能サス。TASCも例に漏れず、実走しながらセッティングを詰める作業が必須である。つまりは次回、サーキットでの実地テストとなるわけだ。よーし、腕がなるぜ!
第七回遂に外装完成!北米ホンダカラーはやっぱりサーキット似合うぞ!!
現代版、北米ホンダAMA仕様レプリカを模索する当企画、外装も北米ホンダのシルバー・ブルーカラーとなり首謀者の僕・丸山浩のテンションも急上昇!世界耐久選手権レプリカ(?!)の袖ヶ浦マル耐にマシンを持ち込み、サーキット走行を存分に楽しんじゃいました。
2015年6月 誌面より抜粋
楽しさの追求は時に難しさを伴うものかも
連載スタートから半年が過ぎ、ようやくプロジェクトFプラスの外装が完成した。かつて、どのカラーにするか、編集長と激しい論争を繰り広げたこともあったが(連載第3回)、結果的には北米ホンダカラーに着地したわけである。
早速、当社WITH ME主催の「袖ヶ浦マルっと4時間耐久レース形式走行会」通称・マル耐にFプラスを持ち込んだ。サーキットのパドック+革つなぎの組み合わせ、ウンウン、やはりスペンサーFはサーキットが似合う。自画自賛ではあるが、マジでカッコイイ。ところで今回Fプラスをマル耐で走らせる提案をすると「あれだけレースには出ないって何度も書いてんのに、もう出ちゃうの?!"」と、編集長に突っ込まれたが、それは違う。マル耐はあくまで”走行会”であって、レースではない。Fプラスと同じく、マル耐は言わば世界耐久選手権の”レプリカ”なのだ。
このマル耐スタート方式はやっばり耐久と言ったらこれ! という理由で、ル・マン式。だけどやっばり危ないから、スタート直後は追い越し禁止だ。ついでに高速区間も速度差が出て危ないから、250cc以上のマシンは全て追い越し禁止。ともすれば「そんなのレースじゃない!」という声も挙がりそうだが、その通り。繰り返しになるが、マル耐はレースではない、耐久レースレプリカだ。模倣であるレプリカは、しばしば本物ではないと椰楡されがちで、私自身もそれを否定しない。だが、そこに明確なひとつのコンセプトが加われば、レプリカの価値を限りなく本物に近づけられるのだ。そこでマル耐に与えたコンセプトは「耐久の雰囲気を楽しむ」である。
ル・マン式スタートに始まり、ライダー交代やサインボード、セーフティカー……はあまり出てほしくないけれど。これら耐久レース独特の雰囲気を楽しむことを主題とすれば、本物には有り得ないトンデモルールであろうが関係ないのである。
これはプロジェクトFプラスにおいても同様だ。走れるCB-FというAMA仕様カスタムの雰囲気を再現するのだが、現代の環境では選択肢のない16インチタイヤや、音ばかり大きくて出力の出ないメガホンマフラーといった、形ばかりの模倣ではなく、一方で手を入れ過ぎてシビアなマシンとなるのもいただけない。あくまで80年代のAMAスーパーバイクの雰囲気を持ちつつ、楽しくキチンと速く走れることが大前提だ。「雰囲気を楽しむ」ことの追求とは、言わば究極の自己満足である。そして「走るマシン」また「走るステージ」も、好みに合わせて用意する!これは、もう自己満足以外の何物でも無いのだが… …。果たしてその自己満足が一体何を生むのか?それは右上の私の表情を見ればお分かりいただけるだろう。この男、気分は完全にフレディ・スペンサーもしくはロベルト・ピエトリである。あれ?どちらかというとフレッド・マーケルっぽいかもっ。
第六回ハイグリップタイヤ装着!サーキッドが楽しいっ!
「現代版の北米ホンダAMA仕様CB-Fカスタムを作ったら?」を模索する、Fプラス企画も数えて6回目、半年を経過しました。担当の僕・丸山浩は、マシンの着実な成長に手応えを感じてます!
2015年6月 誌面より抜粋
ネイキッドはひとつのカスタムで大きく変わる
前回、筑波サーキット・コースー1000に、製作中のプロジェクトFプラスを持ち込んでみて思っこと。タイヤはやっばりハイグリップを履かせたくなるし、シートの滑りもなんとかしたい、スポーツライドのためのバックステップがほしい……、まずはこの3点に尽きる。早速、これらを改良して、改めてテストに乗り込んだ袖ヶ浦フォレストレースウェイは、残念なことに雨だった。
しかし、そんな悪コンディションにも関わらず、プロジェクトFプラスは走らせて楽しいではないか。目指すはレースではなく、サーキットのスポーツ走行を、休日のゴルフが如く自由気ままに楽しめる懐の広さを狙っている。ベースとなるCB1100の方も、元からサーキット向けのマシンじゃないから、ひとつのモディファイでも随分と変化がある。雨だろうがなんだろうが、手を入れる前と後での違いが、明確に感じられることが面白いのだ。
翻って、昨今のスーパースポーツモデルではこうはいかない。ストックの状態からしてクローズドコースでの瞑界性能に特化しているから、ライダーにもそれなりのテクニックが要求される。そんなバイクにモディファイを加えれば、そのポテンシャルは上がる一方で、実際にその効果を体感出来る領域は随分と高くなり、シビア過ぎてもはや楽しめるものではなくなってしまう。タイムアップどころか、乗りこなすことが難し過ぎて思うように走れなくなってしまうなんてことにもなりかねない。
そんな追い立てられるような感覚とは真逆な、マシンとライダーが一緒になって走りを完成していく楽しさが、オールドスクール・スタイルのネイキッドバイクにはあるのだ。
シートのアンコを硬くすれば、見違えるようにマシンのホールド性が上がる。さらにシート表皮を滑りにくいものにすると、一段と走りに集中できる。バックステップにすれば戦闘姿勢もシックリきて気持ちが上がる。もちろんバンク角も増える。そしてハイグリップタイヤを入れれば、高い接地感のお陰で安心してコーナーを攻めていくことが出来る。
こうしてひとつのカスタムで起こる変化が手に取るように分かるのは、ベースマシンのポテンシャルがほどほどだから。これは決して悪いことではない。むしろカスタムを楽しむなら、ノーマルマシンはこうあるべきだ。昔はこうしてバイクを楽しんでいたではないか。あれこれパーツを付け替えては、自分の好みに合ったマシンに仕上げていく。サーキットに出かけたとしてもレースをするのでないなら、無理してタイムを出す必要もない。前回の自分のタイムを更新出来ればそれでハッピーだ。そうして、バイクと人間が一緒になってレベルアップしていく楽しさこそが、カスタムの醍醐味なのだから。
さて、リヤサスの仕様も固まって、次こそはフロントフォークに手を入れられるだろうか。なにしろ先の通り、ちょっとした改良で走りの楽しさが増すものだから、あれもこれも
やりたくなって寄り道をしまくってしまう。だって楽しいんだもの!
第五回リアサス試作2号が完成サーキッドが楽しいぞ!
「現代版北米ホンダAMA仕様CB-Fカスタムを作ったら?」を模索する当企画、プロジェクトFプラス。首謀者はCB-F大好き、丸山浩。今回もノリノリでテスト
2015年5月 誌面より抜粋
カッコ良さは身近にあってこそ価値がある
CB-Fでサーキット走行を楽しみたいけれど、旧Fシリーズのパーツはほぼ廃盤、バイクが消耗し切ればそれで終わりなので、もったいなくて走らせられない…。ならば現行 CB1100をべースとした新しいCB‐F「フロジェクトF」を進化させようじゃないかというのが概要だ。
ただ、現代版AMA仕様と言っても、かつてのスーパーバイク選手権のように、ラグナセカのサーキットをウイリーしながら切り返すレベルは狙っていない。筑波サーキットの旧車レース、テイスト・オブ・ツクバなどは正しくそれなのだけど、突き詰めるとどうしてもお金がかかるし、別の意味で気軽に乗れるものではなくなってしまう。なので、イメージ的にはバリバリ伝説初期の、コマグンみたいなノリが理想だ。
サッと気軽にバリバリ走って楽しめる、カッコイイCB‐Fだったら、みんな乗りたくなるでしょ?かつて自分が巨摩グンをライバル視していたように、20~30代の若者にもお届けしたいという想いもある。
そんなプロジェクトFプラスのキモになるのが、サーキット走行もこなせる足まわりだ。リヤサスは4輪レース界で定評のある、BILS(ビルズ)さんにお願いしているのだが、そのプロトタイプ2号が仕上がったので、早速サーキットに赴いてテストしてみた。
まず、ベースマシンのCB1100に装着してライド。ノーマルは見た目から「ツーリング、マッタリ走ります」と言わんばかりの懐古スタイルで、低いシートとステップはスポーツ走行に全く向いてない。当然エンジンもモッサリ仕様だろうなと思いきや、伊達にCBの名を冠した訳じゃなかった。直4らしく、カキーンと上まで回る元気な性格で、サーキットを走らせると意外に面白い。
そしてこのCB1100をウチの外装キットでF化すると、ネックだったシート高は改善され、スポーティさが向上する。シートは元々、旧Fシリーズ用に開発した当社オリジナルで、純正のイメージを崩さずに、ホールド性と足付きの改善を狙ったものだ。しかし革ツナギで乗るには、純正タイプのシート表皮ではツルツル滑ってしまう。今後はもう少しグリップの良い表皮に変えつつ、更にホールドしやすいよう形状も改良を施したいところだ。
そして肝心のBILS製リヤサス試作2号はというと、良い感じに仕上がってきた。元々4輪のサスペンションメーカーということもあり、試作1号はダンパーが少々硬すぎたのだが、2号になって街乗りからレースにも対応出来る範囲を捉えてきた。伸び側のダンピングはもう少し調整する必要があるので、試作3号でさらに煮詰めていこう。
少しずつ実体化してきた現代版AMA仕様CB-F。道のりはまだまだ長いが、この試作マシンをサーキットで走らせてみて思う。やっばりFで攻めると気分は青春だね!
第四回サスペンションの性格はマシンの生みの親である俺が決める
「CB1100で現代版北米ホンダAMA仕様CB-Fを作ろう!」と始まったこの企画。’80年代に駆ったCB-Fレーサーの単なる模倣ではなく、スポーツ性追求というコンセプトを現代技術で再現する。まずはリヤショックを新作してみたのだ。
2015年4月 誌面より抜粋
遂にリヤショックのプロトタイプが完成!
プロジェクトFプラスが目指すのは、AMAレーサーの形を真似るのではなく、そのコンセプトを再現する。つまり「今、スポーツ性を目指してAMAスーパーバイク風カスタムを作ったらどうなるか?」ということ。とはいえ、レースにまでは出ませんよ、普段が乗りづらくなっちゃうから。昔、多くのお父さんたちが休日ゴルフに赴いたが如く、現代の空冷CBで、オヤジが休日にサーキットのスポーツ走行を楽しめるマシンを目指そう、ということです。今月は具体的な内容に移行。リヤショックのプロトタイプが出来上がった!
早速、CB1100のSTD車とFプラス仕様に組み込んで、テスト走行をしてみると……うーむ、実に固い!もちろん、まだ出来たてホヤホヤで、ボクの計算だけでセットした仕様。でもこれも、マッタリとしたノーマルサスに比べりゃ攻める(やる)気にさせてくれる。もう少し減衰力を弱めて柔らかめに設計し直して、しなやかに動きつつもダンパーとコシの効いた、楽しく攻められる仕様に仕上げていこうと思う。
今回使用するリヤショックはBILS(ビルズ)というブランド。実はBILSを選んだのには訳がある。4輪レース界で定評のBILSは、ワンオフ製作を基本として、幅の広いダンピング調整機構を持つのが特長。今回はかなりワガママに車高、バネ、ダンピングなどを指定しようと思っので、そんなBILSさんにひと肌脱いでもらったという経緯。
また、一般道での使い勝手も大事だが、先の通りのサーキットユースも考えると、広い調整幅が期待できるリヤサスであることも条件だ。さらにSTD車に装着できるお気楽仕様から、Fプラスでのサーキット・スポーツライドが出来るポテンシャルまで、CB1100一機種とはいえ、異なるふたつのコンセプトを持たせたいと考えていた。ただこれを1セットのサスで済ませるのは、さすがに無理だろうし、どうしたものか……と頭を悩ませていたところに、兼ねてから4輪レースでお世話になっていたBILSサスが、2輪業界への進出を検討しているのを知ったのも、ラッキーだった。
さて、BILSプロトタイプサスは、CB1100のSTD車に装着すると車高が8mm上がる。これはFプラスヘの装着時のスポーツ性を重視したため。さらにFプラスでは前後17インチホイール化も視野に入れているから、リヤ車高が下がる分もカバーしたい。前述の通り、STD車用にノーマルに近い特性のサスも作りたいと思っていたが、このプロトタイプサスで実走して「ユルい仕様は要りないな」と、吹っ切れた。
運動性を求めたら、どうしたってリヤ車高は上げたいし、足着きと乗り心地良好のラクチン仕様は、それこそSTDサスで良い、と思い直したのだ。BILSサスはSTD車に装着しても、ある程度スポーティなハンドリングを味わえるようにするべきだな、と。もちろん、STD車にはそれでももう少し柔らかく、脚付きを良くしたい。反対にFプラスを含む、サーキットを見据えたハード仕様は、車高調整や、ダンパーシムをワンオフ指定すれば、ーセットで双方が楽しめるようになる。
右記の2仕様のBILS製リヤサスが決まれば、次はフロントサスだ。カスタムはやっばり楽しいな!
第三回カラーリングが決まらない?!でも、コレが楽しい!!
前号で一度決まったはずのマシンカラー譲争が再燃?!今度こそ決着しようと机の上にかつてのカラーラインナップを並べてみたら、そこには夢が広がつていた。
2015年3月 誌面より抜粋
人は見た目が9割って言いますが、バイクは?
「現代のAMAスーパーバイクレーサーを作ろう!」として始まった当企画は、早くも連載3回目。改めて書くけれど、目指すところは北米ホンダがAMAで戦ってきたCB-F。このコンセプトの再構築で、単なる形だけの模倣ではない。そもそも、AMA仕様CB-Fのフォルムは、運動性能追求の果てに具現化された造形美だ。現代技術を基盤にそのテーマを追いかけるならば、自すと違った形になるだろう。
具体的には、ツーリングからサーキット走行まで楽しめるポテンシャルを持たせたい。実は現在販売中の、今回のFプラス企画のベースともなるCB1100プロジェクトFの完成後、初めて千葉の袖ヶ浦フォレストレースウェイに持ち込んでテスト走行した際、スポーツハンドリングに不足を覚えていたのだ。それはCB1100のサス・バネレートの低さと、ハイグリップタイヤを選べないホイールサイズによるもので、特にフロントの荷重不足は否めない。
これをゴルフ場に行くかの如くフラッとサーキットに出かけてスポーツライドを楽しめる… 。そんなマシンに仕上げたいと思っていたのだ。
このような趣旨であるから、カラーリングも北米ホンダカラーに縛られる必要はないのではないか、という私は考えるが、「色が違ったら北米ホンダカラーじゃないでしょ」というのが、前号までの当誌編集長の見解。
しかしコンセプトが具体的になると、編集長の思っところにも変化があったらしい。「それなら違うカラーでもいいかもね」という論調に変わった。結果、企画会議の場は写真の
様相となったのだ。
ここでカラーリングの話がぶり返したところで、ゲンナリする私たちではない。むしろ、CB-Fが大好きでしょうがないふたりが膝を突き合わせて新しいFのカラーリングに
ついて話し合うわけだから、会議は輪をかけて白熱した。今度こそ決めようと、当時のラインナップに存在したカラーリングを片っ端から引っ張り出す始末。すると出てくる出てくる…、似たようで違っカラーが数にして30近く。750Fほか90OF/1100Fまで、世界的に販売したバイク(日本は750Fだけだったけど)といえ、デビューの`79年から最終型となった`83CB110OF(D)までの5年の短期間でこのカラバリの多さは、当時の人気の裏返し。いかにホンダがCB-Fにカを入れていたかも分かる。
結論からすると、Fプラスのカラーはまだ決まらない。私の主張は相変わらずFCだし、編集長は「やっぱりFスペンサーだよなぁ、AMAで`80年に使った`79F( Z) シルバー・ブルー渋いんじゃない?」と、”読者の皆さんへの分かりやすさ”論を固持する。
そこで、以降AMAで戦った、フレディ・スペンサーのイメージカラーは、実は、同じく北米ホンダで戦ったロベルト・ピエトリ車をフレディが借りて乗ることで優勝させたようなので、以後、丸山はロベルト・ピエトリカラーと呼んでいますが、皆様に解りにくいので、今回のお話しでは、北米ホンダカラーと呼ぶこととしています。
もちろん、いつまでも企画が進展しないのもよろしくない。次号当企画時期には、BILS製リヤサスのプロトタイプも仕上がってくるし。
とは言え、マシンのカラーはイメージを決定付ける重要なファクター。運動性能の高いマシンを作るのだから、カラーリングも速さを祐彿とさせるものにしたい。正直なところ、
あれこれ議論すること自体が楽しいし、たぶん編集長もそうだろう。よかったら、僕のfacebookなどであなたの意見も聞かせてください。
第二回現代版スペンサーFのそれは新生スポーツFとなる
自らもCB-F大好きな、ウイズミー丸山浩が提唱する現代版スぺンサーF製作計画「プロジェクトF+(プラス)」は、単に形だけを模倣するのではなく、スベンサーF誕生の流れを現代の技術で辿り直すものだ。
2015年2月 誌面記事より抜粋
当時の模倣だけに収める気などない!
「現代版スペンサ-CBーFを造ろう!」と、前号で声高らかに宣言したわけだが、ここで改めて説明したい。僕・丸山浩が目指すのは単なる形ばかりの模倣ではない。当時のスペンサーFの、マシン作りのコンセプトを踏襲し、現代における空冷CB-F=プロジェクトFのスタンダードカスタムを作りあげたいのだ。
先に言っておくと、外観からスペンサーFとは異なるものになるだろう。そもそも、スペンサーFの造形は、レースで勝つため、運動性能追求の結果として生まれた機能美だ。同じ追求を現代の技術ベースで行うなら、その形が異なるのも当然だろう。
例えば、スペンサーFの特徴でもある16インチのフロントタイヤも、当時の最高峰がそのサイズであったため。幅の広いフラットバーハンドルだって、昔ながらのフレームディメンションが故に、ハンドリングの重いマシンを振り回すために幅広なものを選んだに過ぎない。今、運動性能を追求するなら、ホイールはタイヤの選択肢が広い17インチが絶対だろうし、ハンドルも広すぎない方がポジションの自由度も高い。
そして、走れるマシン作りで最も重要なパーツのひとつがサスペンションだ。リヤサスの選択も、高精度のセッティングが可能なリザーバータンク別体式のモノが、どうしても必要となるだろう。
そう、せっかく全く新しく現代に蘇るCB-Fを作るのだ。どうせならカラーリングもスペンサーとは違っものにしたらどうか……と、当企画を手伝ってくれる編集長に投けかけてみた途端、「それは離れすぎだよ、丸ちゃん。スペンサーレプリカ企画というのだから、カラーリングぐらい合わせようよ」と一蹴されてしまった。「でも、FCカラーベースとかっていうのもいいじゃん、僕青好きだし」と食い下がったのだけど、「色が違ったらスペンサーのFって分かりにくいし。皆に理解してもらうにも、パッと見は大事だよ!」
むむう、ここは引き下がるか。確かに見た目から全て一新するよりも、言い方は悪いが印年代のCB-Fファンにもスペンサーカラーで引きつけておいて、開けてみれば現代版の走れるマシン、という方がより多くの人に僕の想いを伝ろることができそうだ。そしてカラーリングは性能に逆行はしていない。ここは30年経っても今なお色褪せないスペンサーさまのご威光にあやかろう。
というわけで、プロジェクトFプラスの車体カラーリングはスペンサーカラーに決まった。
さて、プロジェクトFプラスの目指すところは、ワインディング、そしてサーキットのスポーツ走行をも楽しめる運動性能。かつてのCB-Fを知らない世代の若者にも、
「このマシン、カッコイイ!」と思ってもらえる機能美を作りたい。最後に念のため宣言しておきます。
今のところ私がプロジェクトFプラスでレースにでるつもりはありません。理由は、TOPを狙っと激し過ぎて、一部のライダーにしか乗りこなせないマシンになってしまいかねないから。TOTにでも出るのか、と期待させてしまっても悪いですからね(笑) 。今のところ….。
現代版スペンサーFのカスタム!`80Sスポーツ機能美を再現する!
現行CB1100をベースにCB-F外装を纏ったコンプリートマシン・CB1100 Project Fを制作販売する丸山浩さん。今度はFカスタムの定番・スペンサーF使用をカスタム化したい!という。その名は、Project F+! 連載第一回はそこに至る経緯から
2025年1月 ローライダー誌より抜粋 以降本分に2024年新に加筆したストーリーを、
このCB1100プロジェクトF+の記録として残していきます。
バイク人生の始まりは校舎裏で見た900F
僕・丸山浩が初めてCB-Fに出会ったのは高校生の頃。校舎の裏にいつも駐めてあった900Fだ。当時はさほどバイクに興味もなく、何なのかも分からなかったが、サイドカバーの”CB900F”の文字でそれと知った。「すげーデカイ」という印象とともに、「バイクってカッコいい」と初めて感じた瞬間であり、これがバイクに乗るきっかけにもなった。とは言え、その時に持っていたのは友達とノリで取りに行った原付免許だけ。たまたま兄が持っていたスズキのマメタンを走らせるくらいしか出来なかった。後に中型免許(現在の普通二輪免許)を取得して400にも乗るようになったが、「Fカッコいいな」という気持ちは一種の憧れとして心の片隅にあり続けた。
F熱に本格的に火が付いたのはそれから数年後。紆余曲折あっていつの間にかレースの世界にどっぷり浸かり、国際A級に上がった頃だった。昇格した自分へのご褒美に何か買おうと思っていた矢先、テスターを務めるようになっていたヤングマシン誌から「大型免許を取ってこい」との指令が下った。免許自体はすんなり取れたのだが、排気量問わず、どのバイクにも乗れる状況になった途端、心の隅で消えることなく燻ぶっていたCB-Fへの憧れが一気に蘇った。
「今だったら乗れる!」
そう思って知り合いのバイクチューニング屋に時間をかけて程度の良いCB-Fを探してもらった。もちろん、高校時代に目にした900一択である。長年の念願叶ってからは、ほぼノーマルのまま普段の足やツーリングにと、思う存分CB900Fを楽しんだ
ファイナルF企画で一度ピリオドを打つ
愛車のFも、走行距離が伸びるにつれヤレてきたので、一度オーバーホールするかと思っていた96年、僕のCB-Fストーリーに転機が訪れた。バイカーズステーション誌の企画で、自分のFをカスタムすることになったのだ。企画名は「ファイナルF」。この先純正パーツの供給がなくなっていくFの最後のカスタムという意味合いだ。自分自身のFへの気持ちにもケリをつけるために、やるからにはこだわりを、またこの頃はCB1000SFレーサーを手がけていたので、こちらは公道で楽しめる1台に仕上げた。内容には大きな反響をいただいたが、僕自身は企画趣旨に倣い、CB-Fはその後、年に数回乗る程度に留めるようになった。
CB1100デビューでF熱は改めて急上昇!
4度目のF熱上昇は2010年、空冷CB1100の登場とともにやってきた。久々の空冷ビッグマルチエンジン、これはWITH MEガレージの奥で眠りがちなFのフレームに載せ替えてもいいかなとも考えた。しかし最終的に動き出したビッグマシン誌での企画、プロジェクトFは「専用のF外装を開発し、CB1100に纏わせる」方向となった。約1年間の試行錯誤の末、新車に乗れるというCB-F好きな自分にとっても、夢のプランが実現できた。そのほとんどがハンドメイドで月産1台が限界だが、今もオーダーが絶えない。やっばり皆、Fに乗りたかったんだと実感させられる。
しかし、こうしてプロジェクトFを販売するようになって、僕には新たな疑問も湧いた。スペンサーF仕様のカスタムが現れないのだ。旧CB-Fなら定番だったはずだ。しかしプロジェクトFで人気なのは、セパハン・バックステップにショート管のバリ伝仕様。何故なのか?
そこで、スペンサーF仕様の定義を改めて考えて見る。
16インチのフロントタイヤ、ショートメガホンマフラーに、ゼッケンプレート。極めつけはダイナモのエンジン背部への移動(= バンク角を稼ぐため)である。ダイナモとゼッケンは行き過ぎとしても、タイヤやマフラーすら、現代のバイクを取り巻く環境では、公道仕様を作るのが難しいようだ。
しかし、スペンサーFの魅力であるフォルムは、性能追求の果てに生まれたスポーツ機能美そのもの。ならば今一度、プロジェクトFをべ—スに運動性能を追求すれば、スペンサーFに変わる新たなカスタムのテンプレートを生み出せるのではないか。ただし、サーキットではなく、公道で無理なく、誰もが走りを楽しめる範囲でのスポーツ機能美の追求。
これこそが現代版スペンサーFだろう。よし、またF熱が上がってきたぞ!
WITH MEがお届けする新車で手に入る現行型CB-Fシリーズ、CB1100 project Fは、HONDAの空冷直4ビッグネイキッド・CB1100がベースとなっています。
実はこのproject F、「どうしてもCB-Fに乗りたい!」という、とある一人の若者の願いから誕生しました。状態の良いCB-Fを探して欲しいと店に訪れたその若者に対し、丸山は「Fはもう出ないエンジンパーツも多い。修理にお金ばかりかかって、維持するのも相当大変だからオススメできないな」と説得してみるも、なかなか若者の熱意は冷めませんでした。次第に丸山もその熱意に打たれ、長年温めていた現行型CB-Fを造る計画を推し進めることになったのです。
それから約1年の開発期間を経て、CB1100 project Fは2011年に完成しました。販売開始から現在も、若者と同じ思いを抱くお客様から続々とオーダーを頂いております。
“プロジェクトF”とF+の違いを先に述べれば、この状態のF+はエンジンまわりはSC65のSTDのままに、エアクリーナーを外した純正インジェクション(ウィズミー会長・丸山さんの言葉を借りれば「直ジェクション」)をサブコンによって燃料調整。アールズ・ギア製マフラーとの組み合わせで106.5ps(SC65のノーマルは90ps)へ。低速域を犠牲にすることなく、高回転までよどみない吹け上がりを実現と、パフォーマンスも高め、市街地走行からサーキット走行会まで楽しめる特性とされる点にも注目。ほかにはリヤショックが4輪でも知られる国産のビルズに換装されるのが大きな違い。
元のプロジェクトFに話を戻せば、まず細部までこだわった、専用のF外装キット=アルミ製で14ℓ容量のタンク、FRP製サイド/シートカウルを用意し、フィッティングや配線加工が必要な部分はすべてキットパーツ側で処理、本体側は無加工で装着できる仕様とした。現在は外装キットのみの販売はしておらず、ウィズミーへの車両製作依頼のみ対応する。
製作はベース車の選定(持ち込み可)→カラーリング決定(塗装代は別途、純正色の場合はこの過程を省略)→パーツ製作/塗装(約3カ月)→組み付け・完成という手順。新車ベース、中古車ベース、持ち込み製作も可能だ。
納車後にもマフラーやハンドルほかのカスタムも楽しんでいける仕様となっていて、最新現行車で“CB-F”の味わいを、このF+のようにカスタム域にまで広げて実現を目指す意欲作。この形が好きならば、選んで楽しむ価値は十分にある。
2023年3月11日 webikeより抜粋
細部までこだわった、専用のF外装キット。タンクはアルミ製・容量約14リッター。シート・サイドカウルはFRP製。
シートは元となるCB1100(SC65)ベースで、CB-F形状をCB1100に合うようにテールカウルやサイドカバーもFRPで造形しているのだ。
直ジェクション化、ラピッドバイクは現在ノーマル状態に戻してあります。オプションとして、テスト済みのセッティングを実走することが可能です。
CB-Fの特徴でもある四角く大ぶりなテールレンズもきちんと表現している。テール部分はこのようにフェンダーレススタイル
テールランプは元祖CB-F純正を使用。
テクニクス製フロントフォークインナーカードリッジ
イニシャルに加え、ダンピング調整が可能となります。スプリングレートも上げて、サーキットを攻め込める足回りとしています。
一つ一つハンドメイドのアルミ製。タンクキャップは純正タンクから移植するので、メインキーで開閉可能。タンク容量は約14L。燃料ポンプや燃料計も同時に移植しているのでガソリンメーターも正常に動作します。
製作過程では、4輪レースサスペンションメーカー、BILSと共にバイク用二本サスを開発テスト。
テストセッティングで得たバネレート、ダンピングをもとに、後にナイトロン社製STEALTH TWINR3 Seriesでストリート50、サーキット50の範囲をカバーするサスを上下反転させて搭載している。2020年以降
現在(2024年4月)ワンオフマフラー販売製作のため、写真は一時的に2本出しBlackメガホンに変更されていますが、実際の販売車輌では、ワイバン製となるプロジェクトF+用メガホンマフラーとなります。こちらも、ワンオフ製作ではありますが、JMCA仕様、およびレーサー仕様、どちらでも販売可能。
カラーは、わざとつや消しブラックとなっているが、材質は肉薄チタンのフルエキゾーストとなっている。
現写真はモリワキ製
Full Exhaust MEGAPHONE 2本出し BK
magicalracing製
BST DIAMOND TEK 5スポーク