WITH ME ELISE story

第4話 「レースにチャレンジ!」

 

 

 

  オプション2トロフィーの模様をお伝えする前に、セッティングについてお話ししよう。
  まず、ポン付けの状態では全くアイドリングせず、アクセルを充てていないとエンストしてしまうという状況だった。これについては、スロットルストップスクリューでアイドル回転を上げようとしたが、上がりすぎたり下がりすぎたりと安定させることは出来なかった。そこで、エアスクリューを調節したところアイドリングは安定したが、今度はアイドリングの戻りが悪くなるという問題が出てきてしまった。
 他にも、始動性が悪い(特に冷えているとき)、アクセル踏み始めで失速することがある等の症状もあった。
 問題のセッティングに話題を移そう。初めは、アイドリング付近の燃料を濃くしていく方向で調整していったところ、アイドリングは安定していったが実際に走らせるとクラッチミートでストールしやすい、黒煙が大量に出るという状態に。そこで、スロットルボディーのエアバイパスを清掃し、もう一度エアスクリューを調整したところ燃料が濃すぎる症状が出たので少し修正した。そして、アイドル回転数を調整すると、マフラーから水が出てきており良い燃焼状態であることが確認できた。これで、アイドリングに関しては異常なしである。また、冷間始動時にどうしてもくすぶり気味になるので、クランキング時の燃料噴射量を1/2減らし、冷間水温補正の補正量を1/3減らしたところ、始動性は向上しアクセルをチョット充てるだけで始動するようになった。
 実走セッティングに話を移すと。750〜2500rpmあたりを動かすととても変化が出た。しかし、始めのうちは薄いと回転の戻りが遅く、濃いとくすぶり気味とかなりセッティングを出すのは難しかった。エアバイパスを清掃し、アイドリングを安定させることが出来たところで一度STDに戻して走ってみることに、「悪くはない」アイドルの戻りも良いようだ。そこから、もうチョット薄めてみるとかなり良くなった。逆に全体的に濃くするとトルク感・レスポンスは良いがきれいに吹け上がっていないような感じがしたので、どうやら少し薄い状態がいいようである。
 まだ見直す余地は有りそうだが、今回はこれでレースに出場することになった。

 

 

 

 

 

 

 


レース前の車検の光景

 


いよいよレースに・・頑張れ!

 


1ヘアを抜けて、ダンロップコーナーへ

 

 

 


フー、今日はこんなもんかな!

 

 


QEDの4連スロットルです。

 

 

 

 

 

 2002年2月10日筑波サーキット。

 ついにこの日がやってきた。FET RCJ SPRINT筑波シリーズラウンド1、参加車両中エリーゼはたったの1台。染野氏の孤独の戦いが始まる。
  仕様を変更してから1度もサーキットを走ることなくぶつけ本番である。しかしそこは度胸満点の染野氏、初めは軽くといいながらも予選1回目で既に7秒台をマークし軽々とベストタイムを更新。最終的に2回目で1'06.950と6秒台を記録し前回から3秒近くタイムアップ。フレッシュマンDクラスで26台中15位。FD、シルビア、ランエボと強敵揃いの中、大健闘である。
 問題の車の調子であるが、エンジン自体はすこぶる調子がいいらしい。予選終了後に、冷却水が噴き出すというアクシデントはあったが、直ぐに解消。それ以外は、問題が出ることなく快調であった。

 いよいよ決勝のスタート、26台が一斉に1コーナーへ向けて激しい突っ込み、(その光景はまさに強烈)トップグループの1台が1コーナーでスピンするという激しい争いの中、2リッターターボ車を相手にエリーゼ&染野氏は激走を続ける。タイムはというと、レース中にクリアラップが取れるはずもなくベストは、1'07.887と予選よりも1秒遅れになってしまったが、最後は、予選で14位のロードスターとのテールtoノーズの戦いを制し、15位でゴール。
シェイクダウン、しかもいきなりのレースでタイムを2秒以上縮めることが出来たので、今日の結果としては良い方なのではないでしょうか。ということで、これからはフィールの変わったマシンに慣れること、セッティングを煮詰めていくことで目標とする5秒台を狙っていきたいです!

 染野氏曰く「今度は、空力を見直したいね。GT−ウイングに、フロントのダウンフォースを稼ぐためにカナードとアンダーパネルが欲しいね。カッコも良くなるし、欲しいなー!」とのことでした。

 今回、エリーゼはたったの一台ロータス車で探しても1台と、比較する対象が少なかった&ライバル・目標と呼べるような車両が少なく孤独な戦いになってしまった。これから、エリーゼという車を流行らせて行くためにも積極的にサンデーレースに参加していき、いつかは「最速エリーゼ」という称号を手に入れたいと、やる気満々の染野氏でした。

まだまだ、続く・・・予定

 

 

 

 

 


なにやら、企んでいる丸山浩と染野氏

 

 

《第1話》《第2話》《第3話》

トップページへGO